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氷上神社
【ひかみじんじゃ】


陸前高田市高田町西和野にある神社。旧郷社。祭神は天照大神・素盞嗚神(すさのおのかみ)・稲田姫命。氷上山山頂に東御殿・中御殿・西御殿の3宮を祀り,氷上三社明神とも称される。創建年代は未詳だが,近世の社伝「氷上社記」(享保17年)や「封内名蹟志」(寛保元年),「封内風土記」(安永元年)などでは「延喜式」神名帳の気仙三座に擬しており,東御殿を衣太手(きぬたて)神社,中御殿を理訓許段(りくこた)神社,西御殿を登奈孝志(となかし)神社という。しかし,同時代の相原友直は「気仙風土草」で妄説として退けており,定かではない。その後,前九年の役に戦勝した源義家が社殿および神領高田を寄進し,平泉の藤原氏,中世の葛西氏,近世伊達氏などの篤い崇敬を受けたという(ふるさとのお社)。文化12年気仙総鎮守となる。明治14年登山口の和野に里宮が造営され,地元では「お仮宮」と親しんでいる。例祭は5月11日。旧暦9月19日・29日には氏子から「御刈上げもち」が2切ずつ計6切神前に供えられる。農耕神,海上守護神として信仰される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015887