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日高神社
【ひたかじんじゃ】


水沢市日高小路にある神社。旧郷社。祭神は天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を主神として7柱。創建年代は未詳だが,社伝では弘仁元年の創建で,源頼義・藤原秀衡が社殿を再建したといい,また天喜年間に日高山西南の妙見宮として尊崇されたと伝える(神社名鑑)。中世から羽黒派の修験別当多宝院が神事をつかさどり,柏山氏・伊達氏・留守氏などの各時代の領主の篤い崇敬を受けた。明治初年神仏分離・修験道廃止によって日高神社となる。例祭は8月22日。火防祭はもと旧暦正月22日であったが,昭和46年から4月22日に行われており,町印(仁・心・火・防・定・鎮)を先頭に,打囃し・囃屋台が練り歩き,10数万の人出でにぎわう。その始まりは水沢城主留守家17代宗景が江戸の振袖火事をみて城下に民間消防隊を組織し,日高神社を「火」,境内社の瑞山神社を「水」に通ずるとして,両社と摂社秋葉社に火防を祈願したことに因むという。屋台囃は県無形民俗文化財。また日高神社本殿(三間社流れ造り)と瑞山神社の祖霊舎(木造宮殿形厨子,留守家初代宗利を祀る)があり,境内に消防記念館がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015898