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馬鳴橋
【いななきはし】


嘶(いななき)橋とも書く。栗原郡一迫(いちはさま)町川口の馬鳴で草木(くさぎ)川に架かる橋名。県道の花山線・細倉線が通過。草木川はこの橋の下流100mほどで一迫川に合流するため川底が深く,橋の全長30m・幅6m・高さ10m。「いななき」の名称の由来は前九年の役に源頼義の国府軍が花山村の淵牛館(えんぎゆうたて)にこもる安倍貞任軍を攻めるため,夜襲しようとしてこの地まで来たが,川岸の断崖に驚いたか馬が鳴いたので貞任軍に悟られて夜襲に失敗したという伝えによる。藩政期の架替工事に際し,付近の村々は,人足・空き俵・太縄の割り当てをされ,橋脚・橋桁の搬出まで負担させられた(門伝大肝煎文書)。現在は鉄筋コンクリートの永久橋である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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