小野田
【おのだ】

旧国名:陸奥

王野田とも書いた。加美郡西部に位置し，西は山形県に接する。加美富士と称される薬莱(やくらい)山がそびえ，ほぼ中央を東流する鳴瀬川沿いに耕地が開ける。「和名抄」の磐瀬(いわせ)郷に比定される。現福島県の磐瀬郡からの移民に基づくものと考えられ，式内社と伝える飯豊神社も，福島県の磐瀬郡飯豊からの移民たちの勧請と推定されている。中世の小野田の地は近世では小野田本郷のほか，下野目・上野目・鹿原・原町・味ケ袋・長清水・小瀬・原・門沢・水芋・漆沢・芋沢の12か村に分かれ，12村は小野田本郷のうちと称され，小野田本郷は総称名小野田の中心であった。
【小野田(中世)】　戦国期に見える地名。
【小野田本郷(近世)】　江戸期～明治16年の村名。
【小野田村(近代)】　明治22年～昭和18年の加美郡の自治体名。
【小野田町(近代)】　昭和18年～現在の加美郡の自治体名。
【小野田(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7017147