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銀山越
【ぎんざんごえ】


銀山峠越または軽井沢越などとも呼ばれ,漆沢(うるしざわ)から軽井沢を通り,半森山(709m)の南麓を通り山形県の銀山に至る。奈良期大野東人が多賀城から色麻(しかま)柵を経て出羽国大室(おおむろ)駅に進軍した時の道とも考えられているが,遺跡・遺物の分布から推して,古代のルートは鍋越(なべこし)峠越と考えるべきで,銀山越は最上(もがみ)藩領に銀山が開かれ,盛大になってから中羽前ルートに移動が生じたとすべきものである。寛永5年,滝庭にあった御番所が軽井沢に移されて以後,仙台藩領から最上藩領に通ずる街道として人馬の往来が盛んになった。明治元年戊辰の役後は御番所が廃止され,現在は廃道となり軽井沢番所跡も定かでない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7017518