千本松長根
【せんぼんまつながね】

玉造(たまつくり)郡岩出山町の北部上真山(かみまやま)を通る街道名。江合(えあい)川北岸丘陵地に位置する。名前の由来は上街道（別称松山街道）の上真山南沢から上真山田中に至る約1.5kmの区間が丘陵の尾根上を通っており，松並木が道の両側に整然と植えられていたので，千本松長根と称するようになったという。大正８年の道路改修事業で県道栗駒線が新設され，千本松長根は廃道となったが，現在も赤松林になっており，古い松並木の根株が古街道の面影をしのばせる。千本松長根の西端を鼻こくり坂というが，坂があり，急で牛や馬は路面に鼻先をすりつけるようにして登ったのでこの名があったという。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7018147