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澱橋
【よどみばし】


淀橋(仙台鹿の子)・淀見ケ橋(仙台萩)などともいった。広瀬川に架かる橋名。仙台市広瀬町角五郎(つのごろう)地区と川内地区を結ぶ。上流の牛越橋と下流の中ノ瀬橋の間に位置する。仙台の市街が北方に展開するにつれて,川内地区との間に連絡道路を開く必要が生じ,元禄年間にへくり沢への土橋架設,新坂の開削などが行われた時,同時に架橋されたもの。架橋には,元禄7年説と,同8年説がある。「仙台鹿の子」の記事からは元禄8年に完成したものと考えられる。「封内風土記」によれば,土橋で長さ45間・幅2間と記され,また,今は仮橋であるとしている。また洪水のたびに流失した記録も見える。橋の上流には藩営の木場があり,流木を行っていた。また松淵その他の多くの淵があり,流れがよどむ所であったので,澱の名が出たと思われる。明治25年8月,陸軍の要求によって鉄橋が架けられ,道路も付け替えられて面目を一新した。橋の北側には野球場も作られ,中学校の野球大会が開かれたこともある。第2次大戦後,鉄橋が腐朽したこともあって,昭和36年鉄筋コンクリート橋に架け替えられ,さらに道路も新しく付け替えられて,地域の様相は大きく変わった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7019502