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旭川
【あさひかわ】


添(そえ)川・仁別(にべつ)川ともいう(地名辞書)。秋田市を南西流する川。太平山塊の旭岳・赤倉岳(1,093m)・馬場目(ばばのめ)岳(1,037m)に源を発する,旭又沢・赤倉沢などが合して,旭川となり南西流する。仁別集落で仁別沢・砥沢(とざわ)を合わせて,藤倉・松原・添川を経て南流,秋田市街地を貫流,川口で太平川を合流,新川橋付近で旧雄物(おもの)川に注ぐ。流路延長49km,流域面積227km(^2)の1級河川。川名は菅江真澄の命名による(真澄遊覧記)。仁別川は下流域の泉・新藤田(しんとうだ)・川尻などでは泉川とも呼ばれていた(秋田風土記)。そして久保田(秋田)の町中では新たに掘り変えられたことから堀川・新川などと呼ばれていたため久保田の文人たちが雅名を求め,真澄が水源の旭岳にちなみ旭川と名づけた。上流務沢(むさわ)地区は「仁別国民の森」に指定され,森林博物館・樹木見本林・湿地植物園がある。仁別地区に昭和41年旭川ダムが完成,その下流に藤倉貯水池がある。松原には藤原藤房の墓所を持つ補陀(ほだ)寺がある。濁川地区には旭川油田がある。旭川は城下町形成と防御上の見地から城の西側に掘り変えられ,東側を内町,西側を外町とした。現在の通(とおり)町から大町までの川沿いは通称川反(かわばた)通りと呼ばれ,歓楽街を形成している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7019649