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川向村
【かわむかいむら】


旧国名:出羽

(近世)江戸期の村名。出羽国由利(ゆり)郡のうち。慶長7年~元和8年最上氏領,同8年本多正純領,同9年から本荘藩領。子吉(こよし)川西側の氾濫原に位置し,現在の由利町大字川西に当たる。慶長17年という「由利郡中慶長年中比見出検地帳」に滝沢領川向村と見えるのが初見。元和8年滝沢兵庫頭知行地として川向村1万5,553束苅(186石余)ともある(滝沢伝来記など)。「正保国絵図」,元禄11年「村高帳」によれば,この地域に新屋敷(あらやしき)村・奉行免(ぶぎようめん)村・米山(よねやま)村の3か村が存在し,慶応4年「滝沢郷村鑑書上帳」(木村家文書)にも見える。しかし「天保郷帳」には川向村1,128石余とある。ここに前出3か村の名がないところからみれば,それらの村々を総称したものと考えられる。「木村家文書」に「新屋敷村・古川向村共」と記すのは,当初の川向村が新屋敷村の周辺であり,のち併合されたことを意味するか。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7020732