100辞書・辞典一括検索

JLogos

49

城内
【じょうない】


旧国名:出羽

城内屋敷ともいう。盆地部の西側,子吉(こよし)川に臨む鳥海山東麓の舌状台地とその台下に位置する。昭和27年発掘調査され,石斧・石匙・土器片・魚文刻石(通称鮭石)を出土した縄文時代の前杉遺跡(築館(ちくだて))があり,同28年県重要文化財に指定。延元元年由利維貴を守護して信濃より来た3人の武士のうち,小笠原(大井五郎)光泰は八森(はちもり)古城に拠り,大井氏の祖となったという伝えがある(矢島の歴史)。また応仁元年大江義久が当郷地頭として下向,築城したとの伝えがあり,地名はその子孫の居住した八森古城に由来するという(秋田風土記・羽陰温故誌)。鳥海山修験のために建立された大物忌神社(同前),矢島開発の縁起を持つ開山神社(木境開山神社縁起),応仁元年畠山荘司が築館に居住の際建立し氏神にしたと伝える八幡神社(出羽国風土記・羽陰温故誌),大江義久が信州より下向の際勧請したという諏訪神社(矢島史談),小田部落の開田を物語る小田神社(出羽国風土記・羽陰温故誌)がある。
城内村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
城内(近代)】 明治22年~現在の矢島町の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021393