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神明社
【しんめいしゃ】


大館神明社ともいう。大館(おおだて)市神明堂後鎮座。祭神は天照大神。町の草創期からの鎮守。延宝のはじめからの鎮守との旧記もあるという。7月の末日に宵祭・8月1日祭礼・同2日湯立という3日間の祭典であったが,直接の氏子は大町・馬喰(ばくろう)町・中町・新町の4町で,明治までこの4町が祭典を行ってきた。明治28年の神職の記録では,延宝3年小館花道上の神明社からここに移したといい,もとの社地の神明社を「古伊勢堂」と呼び「上神明社」と称した。それに対してこの神明社は「下神明社」と呼ばれている(大館市史)。江戸期の別当は修験順礼寺で,8月1日の神輿巡幸には総氏子が供奉し,練子や山鉾も多数出た。また「上神明社」は同月11日の祭礼で「下神明社」の朔日の祭の練子となった子どもが,この日にはこの神社に参詣して踊りを興行した。「上神明社」の別当は修験の伝行院であった(六郡祭事記)。大館神明社は旧郷社で,現在は9月10・11日が例祭日になっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021493