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大威徳山
【だいとくさん】


仙北(せんぼく)郡角館(かくのだて)町南東に位置する丘陵性の山。標高180m。南北に細長く,北端の筑紫森,中央の三吉山,南端の舎梨塔山を含む延長は約1,320m。東麓は断崖をなし玉川の清流に臨む。舎梨塔山ではみごとな六方柱状節理の岩石の露頭が見られる。土地人は舎梨堂石と呼び,昔から土台石や側溝の石・墓石・踏み石等に広く用いてきた。昭和24年から鉄道線路の敷石として本格的に採石されるようになり,山容はすっかり変わって,昔日の面影はない。山名の起源について菅江真澄の「月の出羽路」神社の部に大威徳明王鎮守神社よりつけられたものとある。御神体の夜叉明王像は秘仏として今もって未公開。戊辰戦争では,角館の防備のため,大威徳山を中心に玉川上流広久内(ひろくない)・中川原・下川原・下流岩瀬河原まで討幕派連合軍の陣地が敷かれ大威徳山頂上からは大砲が発射された(角館歴史年表)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021642