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高畑村
【たかばたけむら】


旧国名:出羽

(中世~近世)戦国期に見える村名。出羽国山本郡のうち。天正19年頃の「仙北郡村数日記写」に「西根郷の内,高はたけ」とある(色部文書)。天正18年太閤検地の直後,角館(かくのだて)城主戸沢氏領から太閤蔵入地に設定されたことを示す。「高はたけ,うぬき」と連記されており,近世の小貫高畑(おぬきたかはたけ)村の地区に比定できる。雄物(おもの)川の右岸平野部に位置し,北は大曲(おおまがり)・戸蒔(とまき)に接する。近世にも「慶長元年山本郡北浦分小貫高畠村検地帳」とあり,中世末期には戸沢領仙北北浦郡に属した地域の痕跡が残る。高畠村に孔雀(くじやく)城址がある。元亀元年戸沢氏重臣富樫氏が築城したと伝える(富樫氏系図)。富樫刑部左衛門尉再建という古四王神社は昭和25年国重要文化財指定。境内には康暦年間の紀年銘板碑がある。「戸沢家譜」に富樫長門守・同伊予・同左衛門尉等の活躍を記載。「藤姓富樫氏系図」は慶長6年主君戸沢市移封に際し,当主富樫大学が当村に残留したことを明記(富樫家文書)。以後子孫は当村の肝煎をつとめ,あわせて古四王神社の祭祀権を継承する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021711