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天王砂丘
【てんのうさきゅう】


県中央部海岸にある砂丘。当砂丘は脇本(わきもと)を基点とし,八郎潟を東西に横断し追分東方を経て,飯島・将軍野東端を過ぎ,高清水台地に至る。長さ25km,幅平均4km,面積約100km(^2)の大砂丘帯。砂丘名は該地帯のほぼ中心部に所在する町名に由来する。主要3砂丘列からなるが,飯島・追分西方では8条の砂丘列が認められ,北・北西方に延びるに従い高度を減じ,船越(ふなこし)水道において水没する。一方脇本を基点として,東から東北方に延びる放射砂丘列は八郎潟と船越水道で水没している。この砂丘列間には細長い沼沢・低湿地が介在する。これらの砂丘は雄物(おもの)川からの運搬物が二次的に沿岸に堆積したもので,脇本方面からの供給量は少ない。低湿地の水田は干拓によって開拓され,灌漑用水は新城川上流から引いている。内側の砂丘面は果樹園と畑地が多い。中央砂丘には慶応年間から開拓された二田(ふただ)集落があり,列村形態に特色がある。近年,秋田湾開発計画の進行に伴い,追分付近の耕地の改廃・宅地化が著しい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021991