100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

保戸野すわ町
【ほどのすわちょう】


旧国名:出羽

(近世~近代)江戸期~現在の町名。久保田保戸野諏訪町・秋田保戸野諏訪町ともいった。江戸期は出羽国秋田郡のうち。秋田藩領。久保田城下町の1つ。寛永6年に成立したといわれる(政景日記)。保戸野北西部,諏訪神社を中心として南北に連なり,北端に愛宕神社がある。下級武士の住宅21戸があった(久保田大絵図)。諏訪神社は佐竹家祈願の1社で,江戸期には祭日に御厩より備馬頭を出し,徒士30人を付して神霊を迎えるしきたりがあり,日供米と称して毎年10石藩主から下付された。造営は寛文4年12月(秋田名蹟考)。同神社は明治19年の俵屋火事により焼失,同21年再建,大正11年愛宕神社と合併して保戸野神社となった。愛宕神社は永享8年右近太夫康季の建立(上杉氏文書)。慶長9年,伝慈覚大師作の地蔵を本尊とし土崎から遷され,愛宕山室宝寺といい,明治に入ってから神社となった。境内には文珠院(真言宗)があった。明治4年から秋田町の町名。同11年南秋田郡に所属。同22年秋田市の町名となる。明治18年の戸数53(秋田町字分戸数調)。翌年俵屋火事で35戸が焼失。大正13年の「秋田市統計一覧」による従業員10名以上の企業では,秋田染織株式会社(51名)・秋田織物会社(16名)がある。昭和41年住居表示実施により保戸野新町・保戸野表諏訪町上丁・保戸野表諏訪町下丁・保戸野愛宕町・保戸野愛宕町西丁・保戸野の各一部を合わせ現行の保戸野すわ町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7022874