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渡部神社
【わたなべじんじゃ】


南秋田郡若美(わかみ)町渡部鎮座。祭神は岩戸別(いわどわけの)命・渡部斧松翁命。渡部は,もと鳥居長根と称した八郎潟西岸の荒蕪地。山本郡(現能代市)檜山(ひやま)出身の渡部斧松は叔父の惣治と協力して文政4年より8年にわたって開墾に当たり渡部村を開き,その後各所の開田,改田を指導しつつ渡部村の経営充実に尽くし,村法を定め安政3年6月64歳で没した。斧松は男鹿(おが)半島滝ノ頭から水を引き荒野を開くほか,八郎潟湖岸部の干拓も含んだ先見性の高い開拓経営を行い,村民生活の中心に今木神社を建立した。のち渡部村はいっそう発展充実し,明治14年に神社は村社となり,同29年には社名を渡部神社と改めた。大正4年斧松が即位大典の賀に当たり従五位を追贈されたこともあり,同15年渡部神社に開村の恩人渡部斧松を合祀した(老農渡部斧松翁伝)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7023446