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市条八幡神社
【いちじょうはちまんじんじゃ】


一条八幡神社とも書く。飽海(あくみ)郡八幡(やわた)町大字市条に所在。旧県社。祭神は足仲津彦尊。長享3年の一条八幡宮祭礼日記(県史15上)の前書によれば,元慶元年京都石清水八幡宮を勧請,その後地頭などの寄進で社領は10万8,000刈に達したが,その過半はほかの地頭から押領されてしまったという。同書には,1年間の祭礼で入用品を負担し田地を開墾・寄進した近郷の小領主の名前が記されている。社領は荒瀬川流域に散在していた。慶長17年最上義光は社領49石余の黒印状を交付し,その後入部した酒井氏もそのまま安堵してこれを崇敬した。社領は市条・下星川・下安田・横町・布目の5か村のうちにあり,そのうち38石余が神主大夫分で,残りが6名の社人・神子に分配された。神主は中世以来小野氏が世襲した。祭礼では流鏑馬の神事が奉納された。社宝として県文化財の一条八幡宮祭礼日記がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7023735