100辞書・辞典一括検索

JLogos

15

磐根新道
【いわねしんどう】


古口(現最上郡戸沢村)と清川(現東田川郡立川町)を結ぶ最上川沿いの街道。このあたりは山内(やまのうち)と呼ばれる最上川の最大の難所で,江戸期には板敷越で山を越えるか舟運を用いた。道路の開削は,明治6年旧鮭川(さけがわ)村中渡の荒木伴左衛門と新庄の渋谷起八郎・大泉厚蔵の発案で始まり,同8年一応通行可能になった。県令三島通庸が明治10年7月から改修工事に着手し,同11年7月に完成。工費2万5,000円,全長23km余・幅員は7.2m。道路名は難工事で岩の根を切り開くという意味から三島通庸が命名した。草薙(くさなぎ)温泉はこの工事中に発見されたもので,現在も数軒の旅館がある。草薙神社境内には,明治11年7月・同12年3月の「磐根新道記念碑」がある。その後昭和11年9月に新庄町(現新庄市)~酒田市間が山形県指定県道9号,昭和28年5月石巻市(宮城県)~酒田市間が2級国道108号に指定された。同37年5月に1級国道47号に昇格,同40年3月に国道47号となり現在に至る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7023837