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上杉神社
【うえすぎじんじゃ】


米沢市丸の内1丁目,米沢城本丸跡のほぼ中央に所在。旧別格官幣社。祭神は上杉謙信。上杉謙信死去後その遺骸を蔵し不識庵と称した。この不識庵は上杉氏の移封とともに越後(新潟県)から会津(福島県)を経て慶長6年米沢に移遷され,同14年城内の東南に廟堂を建立した。謙信遺骸を中央に,その右には善光寺如来,左に毘沙門天を配し,僧侶をしてその供養に当たらせた。これを「御堂」とも称し,慶長17年に盛大な法要を行い「御堂壁書三条」が発布された。この不識庵は嘉永年間に火災にあったが,明治期に入り神殿造営の機運が盛り上がり,明治4年上杉茂憲が再建に着手,翌年上杉治憲(鷹山)を併祀し上杉神社と改称,明治8年落成した。明治35年別格官幣社となり,同時に上杉治憲を分祀して松岬神社とした。大正8年米沢市の大火で炎上したが,同12年再建落成した。当社の祭礼は毎年4月29日から5日間盛大に挙行され,この間武者行列などが行われる。また現在に伝えられる米沢藩の鉄砲隊の実技が披露され,大きな関心をよんでいる。神殿の北隣の稽照殿は宝物殿に当たるもので,謙信・景勝・鷹山や直江兼続の遺品をはじめとする重要文化財・重要美術品など200~300点が所蔵されている。摂社として松岬神社があり,春日大神・上杉景勝・上杉鷹山などを祭神としている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7023843