100辞書・辞典一括検索

JLogos

15

万世大路
【ばんせいおおじ】


「ばんせいたいろ」ともいい,刈安新道,福島県側では中野新道とも称す。米沢市と福島県福島市とを結ぶ。板谷街道が険しく車馬が通行できないため,県令三島通庸の命により栗子峠に栗子隧道(86.4m素掘式)を掘削し,明治13年10月に完成した。延長4里32町,トンネル2か所,総工費は12万5,940円で,そのうち官費は3万940円,民費は9万5,000円。しかも「有士の人夫」と称して地元民1万5,000人が人足として働いた。明治14年明治天皇が巡幸の際に万世大路と命名。以後,国道13号となったが,冬季間は雪のため利用できなかった。昭和36年から国道13号の全面改修が行われ,同41年5月に栗子峠の7km南,標高623mに栗子第1トンネル・第2トンネルが開通し,万世大路による栗子峠越えは廃道となった。新国道13号の開発で米沢~福島間は距離で7km,時間で約1時間短縮されて40分になった。栗子第1トンネル・第2トンネルの間の鉢森山南西斜面に栗子国際スキー場がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027096