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日枝神社③
【ひえじんじゃ】


鶴岡市大字日枝に所在。旧郷社。祭神は大己貴命。上山王社・小真木山王・白山大宝寺上山王宮ともいう。嘉祥2年近江坂本(現滋賀県大津市)の日吉神社から勧請され,次いで嘉禄年間に布目村(現大字布目)の山王塚の所から現在地に遷座されたと伝えられる。慶長16年高安寺住職であった妹から懇請された最上義光が,社領42石余を寄進,最上から杉苗100本を送って社殿を造営した。そのため獅子頭は最初に高安寺で舞うのが慣例となった。酒井氏も城の鎮守として崇敬し,社領68石余を安堵した。地方は小真木村・海老島村(現大字日枝)・八日町村(現陽光町)であった。近世を通して田村・五十嵐両家が神主を,五十嵐家が流鏑馬(やぶさめ)社人を世襲した。鶴岡の産土神三社の1つで,周辺の4町8か村が氏子であった。祭礼では獅子舞が氏子を巡回した。酒井氏入部後の町割りで,下山王社の氏子である上肴町と七日町(いずれも現本町)が郭内から出された時,その移転先がこの神社の氏子地であるとして,所属替を主張し,下山王の社人と争っている(鶴岡昔雑談)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027120