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谷地八幡宮
【やちはちまんぐう】


西村山郡河北(かほく)町大字谷地に所在。祭神は応神天皇。縁起は数回に及ぶ火災で明確ではないが,寛治5年に,源義家が,清原武衡・家衡征討の後,報賽のため白鳥村宮ノ下(現村山市)に勧請し祭礼を行ったことを伝える。鳥海月山両所神社鐘銘写によれば永享4年6月24日中条長政が「羽州村山郡(北)寒河江八幡宮」に鐘を寄進した。北寒河江八幡宮は谷地八幡宮をさす。元亀~天正年間に白鳥十郎が居城を谷地に移した際,白鳥村から円福寺とともに現在地に移したとも伝える。古来,寒河江(さがえ)八幡宮・溝延八幡宮とともに寒河江荘の3八幡として武人の崇敬をあつめ,慶安2年には江戸幕府から17石6斗の朱印を得ていた。正徳年間の「三才図会」にも記載された大社で,祭礼は江戸期から9月14~20日の長期にわたり,この期間中日市が立った。この市は元治元年発行の「山形名所名産番付」に谷地八幡日市として年寄の部に置かれた大市で賭場も立ったという。現在例年祭は9月14・15日で,国重要無形民俗文化財の林家舞楽が奉納される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027999