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由豆佐売神社
【ゆずさめじんじゃ】


鶴岡市大字湯田川字岩清水に所在。旧郷社。祭神は講樴姫命・大己貴命・少彦名命。田川郡に鎮座する三式内社のうちの1つ。仁和元年6月に秋田城(現秋田県秋田市)と飽海(あくみ)郡神宮寺西浜に石鏃が降ったことに対し,神祇官は「大物忌神・月山神・田川郡由豆佐売神も倶にこのような恠をなしている,祟りはこれらの神社を敬わなかったことにあるから,国司に命じて諸神を祀るように」と奏上している(三代実録)。由豆佐売神社が出羽国の政治的異変を敏感にとらえて予言しており,当時の人々に崇敬されていた。その後,武蔵氏・最上義光らも同社に崇敬の念をよせたと思われ,神地が寄進されている。近世に入って庄内藩主酒井氏の尊崇も深く,安永年間に社殿が造営され,社領50余石が寄進されている。明治9年10月延喜式内郷社に列せられ,同40年4月11日神饌幣帛供進神社に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7028148