東屋沼神社
【あずまやぬまじんじゃ】

福島市平野字明神脇に鎮座。延喜式内名神大社。当社は小社の東屋国神社とともに吾妻山の山霊，湖沼をまつったものであろうが，近世，東屋沼神社は現在地に鎮座する。祭神は大己貴命・少名彦名命・素戔嗚命・日本武尊とする。旧称七松大明神といわれ余目郷総社とされた。「信達風土雑記」は吾妻小富士の西巌の中にあるとするから，山上の東屋沼（雷沼(かたちぬま)）を神格化した雨乞い（水神）・農業神とみられる。ほかに同市山田字東之内にも同名神社があり，信夫地方に吾妻山信仰を伝える地名伝承が多い。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7028678