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大国魂神社
【おおくにたまじんじゃ】


いわき市平菅波字宮前の国魂山に鎮座。式内社石城七社の筆頭,旧県社。祭神は石城国魂神・大己貴神・事代主神・少彦名神。大国魂大明神と称し元治2年正一位の宣下があった。大同2年磐城郡大領磐城臣雄公らの再建という。神主山名家は旧姓大江氏,隣村矢目如来寺にも関与し,同家に伝える国魂文書は正応5年の国魂村配分以下,貴重な中世文書を伝え,そのうち康安元年吉良治家の安堵状に大国魂神主山名下野守とあって,神主知行分,大国魂大明神祭礼における神役を免許されている。以来岩城氏,近世の領主の崇敬が厚く,現社殿は元禄頃の建立とされる。祭礼には甲子太々祭・豊間千道祭があり,例大祭は5月4,5日で大国魂神社甲子講社がある。国魂社は国土統一の神で,菊多・標葉(しねは)・岩瀬・信夫(しのぶ)郡にもある。当社の境内飛地である国史跡の甲塚古墳は国魂神を奉斎した石城国造一族の墓と伝える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7029423