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苕野神社
【くさぬじんじゃ】


双葉郡浪江町請戸の海浜に鎮座。祭神は9柱の女神。式内社・旧郷社。俗に浮渡大明神・乙子大明神ともいう。享保14年撰の「浮渡大明神御縁起」,貞享2年の「大日本国奥州椎葉郡請戸村高畠山乙子大明神記」と別伝の縁起があって養老年中の勧請とするが,委細不詳。もと請戸浜の海中にある小島に鎮座し,中古波浪によって崩壊し現地に移るという。浮渡(うきと)は請戸の意とし,請戸明神といわれる。苕字は古訓クサとよみ,旧村名を草野村と称したという。海上守護の女神として種々の神話伝承が縁起に見える。古例祭に正月24日の浜下潮水神事,7月7日の神衣祭があった。神衣祭は棚機姫命が神衣を織った故事による。古くは封戸4戸を領したという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7030639