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熊野神社
【くまのじんじゃ】


喜多方市慶徳町新宮字熊野に鎮座。旧県社。祭神は伊邪那美命・速玉男命・事解男命・熊野櫛御気野命・国之常立神。会津熊野または新宮熊野社ともいわれた。「新編会津」によると会津熊野三社は源義家が河沼郡河東村の熊野堂の故地に勧請し,応徳年間現在地に移したのでこの地を新宮と称し,新宮荘がある。拝殿を長床(ながどこ)といって,桁行27m9間(ま),梁間12m4間(ま)計41本の大円柱が吹き抜けて林立する東北最大の古建築。藤原末期~鎌倉初期の会津最古の建築で,国重要文化財。背後の御前山には中央に新宮速玉殿,北宮は本宮証證殿,南社は那智宮の3社が東面して建ち,ともに室町末期で,県重要文化財。各社に男女2神計6躯の神像が秘蔵されている。古くは神宮寺があって管理したが現在は騎獅文珠の大像を安座する文珠堂が残る。貞和5年在銘の国重要美術品の銅鐘がある。宝物中には国重要文化財の暦応4年銘の銅鉢をはじめ,県重要文化財が数多い。失った宝器類は記録によると極めて多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7030696