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国道114号
【こくどうひゃくじゅうよんごう】


福島市と双葉郡浪江町を結ぶ国道。福島市を起点として阿武隈(あぶくま)山地を横断し,太平洋岸の浪江町に至る。延長約76km。福島市から阿武隈山地西縁の丘陵地域を越して伊達(だて)郡川俣町に至り,ここから阿武隈山地中央部へ急坂を登り,山木屋地区に達する。ここは山地中央の高原にあって極めて平坦な路線が続く。太平洋側への分水界を越えてからは峡谷沿いに路線をたどって浜通りの平坦部に至る。山地の横断路としては自然条件もよい路線で,古くから川俣街道とか富岡街道と呼ばれ,福島地方と海岸を結ぶ重要な路線であった。昭和13年からは全線を通じて国鉄バスが運行されるようになり,阿武隈山地の横断路としていっそう重きを加えた。国道に指定されたのは昭和28年で,全線の改良舗装工事が完了している。昭和52年に県が実施した交通量調査によれば,阿武隈山地中央の高原地域における自動車通過量は12時間当たりおよそ1,000~1,500台で,沿線各地域に酪農や工業原料作物(タバコ・トマトなど)の栽培が定着したのは,この道路の存在に負うところが大きい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7030873