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国道121号
【こくどうひゃくにじゅういちごう】


栃木県宇都宮市と,会津地方を経由して山形県米沢市を結ぶ国道。宇都宮市から県境の山王峠を越え福島県に入り,会津地方を南北に貫き,会津若松市・喜多方市を経由して,大峠で山形県へと北上し米沢市に至る。全長233.4km。昭和28年に2級国道,昭和40年3月より一般国道となる。本県内の実延長は104.388kmで,そのうち舗装は88.1%が完成し,未舗装部分は山形県境近くの山岳地帯を残すのみであるが,この部分は将来大改良が計画されている。大峠トンネルは目下大型車の通行は困難である。県内の路線は県管理で田島・会津若松・喜多方の各建設事務所が担当している。この国道は若松より南は日光街道,若松より北は米沢街道と一般に呼ばれていて,明治15年に当時の福島県令三島通庸が,六郡連合会の決議と称し着工したもので,越後街道と合わせて会津三方道路といわれたものである。この道路工事に反対して起こったのが自由民権運動の喜多方事件である。この道路によって関山・大内を経由した旧日光街道と,熊倉・大塩・檜原を経由した旧米沢街道はともに衰退した。昭和40年以後は小谷橋・芦ノ牧橋・南大橋・浜崎跨線橋と幅員の広い橋が架けられた。芦ノ牧より湯野上間は大川ラインと称し,大川羽鳥県立自然公園の主要部を占め景観は美しい。目下大川ダム工事で一部道路は付け替えられている。また山王峠にも昭和55年6月にトンネルが完成した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7030874