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大生神社
【おおうじんじゃ】


潮来(いたこ)市大生にある神社。旧郷社。祭神は建御雷之男(たけみかずちのお)神・八大竜神。大生の宮とよぶ。社伝によれば,意富臣氏の奉斎する神社で,神護景雲2年に奈良の春日に遷幸されたものを,大同元年藤原氏東征の折に,守護神として当地に遷し祀られたという。「新編常陸」には「慶長七年徳川政府,社領三十九石ヲ付ス」とある。江戸期には鹿島神宮とも深い関係にあったと思われ,当社の八石八斗祭には鹿島神宮から神官数10人が来たという(県神社誌)。八石八斗祭の起源は未詳であるが,現在11月15日の例祭がこうよばれ,古くからこの地方有数の祭と称されてきた。前日から古式の巫子舞神事が舞われ,近世以前より鹿島神宮の物忌みが当社で巫女舞を奉納していた名残といわれる。現在巫子舞神事は県無形民俗文化財。行方郡で最も規模が大きいといわれる本殿は,所々に桃山期の古材を使用した江戸中期頃の建物で,県文化財,また大生の森ともよばれる境内の樹叢は県天然記念物。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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