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大国玉神社
【おおくにたまじんじゃ】


真壁郡大和村大国玉にある神社。延喜式内社。旧郷社。祭神は大国主(おおくにぬし)命・武甕槌(たけみかづち)命・別雷(わけいかずち)命。「新編常陸」によれば鹿島大明神とも称し,祭神の武甕槌神が主神であったとする。また当社には男体宮・女体宮の2座があったともしている。創祀は未詳。社名から古代のこの地方の中心的神と考えられる。「続日本後紀」承和4年3月戊子条に真壁郡大国玉神を官社に列すと見え,同12年7月辛未条に「无位大国玉神」に従五位下を授くとある。「延喜式」神名帳真壁郡に「大国玉神社」と見える。寛喜元年7月19日の将軍頼経袖判下文に平時幹の真壁郡内の所領として大国玉以下「八ケ郷庄領」の名が見える(常陸真壁文書/鎌遺3848)。必ずしも当社ではなく,大国玉村のことともいえるが,真壁氏の所領内であった。弘安田文には「大国玉社三十丁九段大」とあり(税所文書/県史料中世Ⅰ),広大な社領を有していた。嘉元田文でも同田数(所三男氏所蔵文書)。これより以前,治承3年5月日,常陸国総社造営注文案には「馬場屋一宇三間 大国玉社」と見え(常陸国総社宮文書/県史料中世Ⅰ),造営役を課されていた。江戸期には朱印地20石。毎年1月4日にさやど廻り祭があり,氏子が大太鼓と大榊をかついで村内を巡行し,神社では田遊びが行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7035821