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加波山神社
【かばさんじんじゃ】


新治(にいはり)郡八郷町大塚にある神社。旧郷社。祭神は国常立(くにとこたち)尊ほか。加波山大権現とも称する。明治初年までは文殊院とよばれる真言宗寺院であるとともに常陸国内有数の修験道の霊場であった。加波山を信仰する神社は西側の加波山三枝祇神社本宮(真壁町)と当社で,当社は東側に信仰圏を有する。創祀は,社伝によれば仁寿2年。日本武尊東征の折に神を拝したとも伝える。「三代実録」貞観17年12月27日条に「常陸国正六位上三枝祇神」に従五位下を授くと見えるのは当社のことといわれる。江戸期には朱印地5石を与えられた。弘化3年に文殊院が炎上し,明治期の神仏分離の際に寺院を廃して加波山神社と改称。明治6年郷社となる。現在も正月元旦には刀剣加持,火渡り神事が行われ,また8月20日のきせる祭は長さ3mの大きせるが用いられる。修験道系の各種祭事も行われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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