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水郷筑波国定公園
【すいごうつくばこくていこうえん】


県南部の筑波山とその周辺,霞ケ浦,北浦南部,利根川下流地域の水郷,千葉県東部の犬吠埼,鹿島・香取両神宮を含む国定公園。水郷地区は昭和34年に,筑波地区は同44年にそれぞれ指定ならびに追加指定された。県内では土浦市と筑波・行方(なめがた)・稲敷・西茨城・真壁・鹿島・新治(にいはり)7郡に及ぶ。面積約3万5,300ha。筑波地区は筑波山を主峰に足尾山・加波山の3山からなる筑波山塊の大部分で,八溝山地の最南端に位置する。平野部に突き出す独立山塊を形成しているため頂上部からの展望がよく,自然豊かなレクリエーション地域として整備されている。山塊全体が山岳宗教の対象とされてきたため,山頂・山麓の随所に神社・仏閣・史跡が多く,筑波山神社・加波山神社・東城寺・薬王院・雨引観音・西光院などがある。筑波地区の山岳美に対し,水郷地区は霞ケ浦・北浦・与田浦・外浪逆浦(そとなさかうら)の湖沼美と鹿島神宮の信仰祭事,湖岸の釣りや猟のレクリエーションなど豊かな観光休養地となっている。霞ケ浦沿岸には浮島,出島の歩崎,麻生の天王崎,牛堀付近などの景勝地も多い。アヤメ・マコモと十二橋で知られる潮来(いたこ)は舟遊・カモ猟・フナ釣りなどができ,水郷観光の中心となっている。霞ケ浦の風物詩帆引き漁法は近年観光用に7~8月だけ行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7037824