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大平
【だいへい】


旧国名:下総

利根川支流小貝川下流左岸には東西に連なる文間(もんま)台丘があり,その中央部に入り込んだ谷津田の奥に位置する。伝承によれば,古代には平岡(千葉県印西町)あるいは安食(あじき)(千葉県栄町)方面から舟で当地の辺田(へた)の舟津に至り,そこから北方あるいは押戸の舟津に出て,再び舟で常陸国に渡ったという。この古街道の宿場としての性格は,近世初頭当地を佐竹街道が通っていた頃まで残され,戸数も80を超えていたという。しかし佐竹街道が水戸街道と改称し,取手・藤代を経由するようになると,急速に宿場のにぎわいを失い人口も減少した。当地とその周辺の台地では縄文時代~平安期にかけての重層的な住居跡がみられる。また「お大平さま」という大男の開村者を葬ったと伝える円墳権現塚が近年まであった。ほかに同規模の円墳カブト塚・堂山塚などがある。戦国期は布川城の豊島氏の領分内。
大平村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
大平(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7038022