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若宮八幡宮
【わかみやはちまんぐう】


常陸太田市宮本町にある神社。旧郷社。祭神は大鷦鷯(おおささぎ)命・倉稲魂(うがのみたま)命。太田八幡宮とも称する。創祀は,社伝によれば,応永元年に佐竹義仁が鎌倉の鶴岡八幡宮の分霊を勧請して,古くから青竜城内に祀られていた稲荷神社に合祀したのが始まりという。佐竹義仁は居城である青竜城の守護神として当社を崇敬し,現社蔵の軍配団扇・唐扇は佐竹氏ゆかりのものといわれる。慶長14年に徳川頼房は病気全快の祈願をし,霊験あらたかであったので社領を寄進したと伝える。近世には太田村の鎮守として崇敬された。例祭は5月15日(もとは旧暦4月15日)で,江戸末期まで磯出・磯降りと称し,日立市久慈浜鎌坂まで出社した(常陸太田市史)。現在は御神幸祭となり,5年に1度出社して旧太田町域を巡幸。宝永5年に城内から現在地に移され,安永7年には稲荷明神に正一位の神階が授けられたといわれる(県神社誌)。明治14年に郷社に列格。境内の大ケヤキは樹齢500年といわれ,県天然記念物。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7040379