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足利県立自然公園
【あしかがけんりつしぜんこうえん】


足利市北西部の丘陵地帯から市街地に至る県立自然公園。昭和31年11月指定。面積1,320ha。公園の主要部を構成する丘陵地帯は足尾山地の1支脈で,市街地北西部の機神(はたがみ)山から両崖山(259m),行道山,名草弁才天と北に延び,1日行程のハイキングコースとなっている。機神山中腹には織姫神社があり足利織物の守護神となっている。両崖山には山城跡があり,室町期から戦国期にかけて足利氏・長尾氏の拠点であった。行道山は山頂に浄因寺があり,ここは行基の開創と伝えられ関東四霊場の1つといわれた修験者の道場であった所で,奇岩・老杉の織り成す参道からの景観は県の名勝に指定されている。当公園の北端に国天然記念物名草の巨石群があるが,これは古生層粘板岩を貫いて出た花崗岩が風化して核心部のみが巨石として残ったもので,巨大な岩塊が群をなす。この北に弁才天が祀ってある。このルートの途中にある大岩毘沙門天は日本三毘沙門天の1つといわれ,境内は樹齢数百年の老杉が目立つ。この丘陵地帯は両毛地域の絶好のレクリエーションの場として利用価値が高い。市街地には鑁阿寺・足利学校などの史跡もあって自然と文化の融合した公園である点にも特色がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7040500