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出流
【いずる】


旧国名:下野

永野川支流の出流川に片角(かたすみ)川が合流する地点を中心とする山間部に位置する。出流街道の終点坂東三十三か所観音霊場第17番札所である出流山千手院満願寺の門前町として知られてきた所である。地名の由来は,この出流山千手院満願寺による。同寺は天平勝宝6年に勝道上人が開山したという古刹。奥の院十一面観世音の霊場をはじめ,石灰洞としても有名である。弘仁年間には弘法大師も登山し,千手観音像を自ら彫刻し安置したといわれ,地内には弘法の泉などの伝説が残っている。その後,新義真言宗智山派の別格本山となった。
出流(中世)】 戦国期に見える地名。
出流村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
出流(近代)】 明治22年~昭和29年の寺尾村の大字名。
出流町(近代)】 昭和29年~現在の栃木市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7040673