大桶
【おおけ】

旧国名:下野
那珂川中流右岸の低平地および段丘上に位置する。地名は,古来,当地が麻を産したことにより,麻笥(おけ)という言葉から生じたものとも(那須郡誌),また,五穀豊穣の地であることから古くは大笥・大毛と書いたともいわれ,大笥とは飯を盛る器である笥が大きいという意で,大毛とは穀物を意味する「毛」が大であることにちなむともいう(郡役所編那須郡誌)。古墳時代後期の群集墳である大桶古墳群40数基があったが開発が進み破壊されたものもある。上之宮遺跡からは銅鋳の聖観音菩薩立像1体が出土したが,和製か渡来仏かは不明である。また,大関氏か大桶氏の居館跡と思われる新地館跡および根古屋城跡などの中世館跡も残っている。
【大笥郷(古代)】 平安期に見える郷名。
【大桶郷(中世)】 南北朝期~戦国期に見える郷名。
【大桶村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【大桶(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7040945 |





