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太平山県立自然公園
【おおひらさんけんりつしぜんこうえん】


栃木市,下都賀郡岩舟町・大平町にまたがる県立自然公園。昭和30年3月指定。面積1,067ha。太平山(345m)・晃石山(419m)・馬不入山(345m)と平均高度300~400mの稜線を連ね,南端は岩舟山(173m)に至る。眺望に優れ,陸の松島と称せられ,眼下に広大な関東平野の景観が展開する。山頂には慈覚大師の創建と伝えられる太平山神社があり,祭神は瓊々伎命である。境内には老杉が茂るが神社裏手一帯はシイ・カシを中心とする常緑広葉樹林帯で,特色ある植生景観を示す。太平山一帯はサクラ・ツツジの名所として知られ,特にサクラは県下第一と称され,春は多くの行楽客でにぎわう。太平山から晃石山・馬不入山・岩舟山に至る稜線の縦走は1日行程のハイキングコースとしては絶好である。太平山の南麓には曹洞宗大中寺があり,延徳元年小山城主小山成長が建てたといわれ,上田秋成の「雨月物語」中の「青頭巾」は同寺を舞台としている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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