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温泉神社
【おんせんじんじゃ】


那須郡黒羽町中野内にある神社。旧郷社。祭神は大己貴命・少彦名命。大宮が通称。社伝によれば,那須与一が屋島の合戦で「那須のゆぜん大明神」(那須町湯本の温泉神社)に祈願して扇の的を射落とすことができたので(平家物語),帰国後高館城下の大輪の地に勧請したのが創祀という。一方「下野国誌」は,本来の祭神は高龗神・闇龗神の2神で,那須氏が那須湯本の温泉神社を勧請合祀して城中の守護神としたと伝える。那須氏が衰退したのちは黒羽藩主大関氏が代々崇敬し,社殿造営など保護を加えた。藩では当社,鎮国神社(黒羽町前田),那須神社(金丸八幡,大田原市南金丸)を「三社」と称して格別尊崇していた(創垂可継)。藩主増栄の時,寛文8年に現社地に移転(黒羽町誌)。明治6年郷社に列格。同12年5月火災で社殿等を焼失した。例祭は4月15日で,天正3年の黒羽築城の地鎮に起源を持つ獅子舞・流鏑馬などが奉納される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7041184