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猿田彦神社
【さるたひこじんじゃ】


上都賀郡足尾町小滝にある神社。祭神は猿田彦命。大己貴命・少彦名命を配祀する。庚申様と呼ばれる。庚申山の東中腹に位置する。庚申山は称徳天皇の時に勝道上人が初めて道をひらいたと伝える。「日光山志」には「山中に白猿一頭すめるゆえ,庚申山とも唱え,又は猿の浄土とも称す」とあり,山中の奇岩・名所を記した詳しい絵図をのせている。滝沢馬琴著「南総里見八犬伝」の山猫退治が庚申山を舞台としているのをはじめ,文政3年には三橋臣彦が「庚申山記」を著し世に紹介するなど,幕末期には名所として大いににぎわった(足尾郷土誌)。文久2年日光山遊城院亮温が宿坊を建て,輪王寺の末寺となったが,明治15年に神社として独立。庚申山は国指定天然記念物の食虫植物コウシンソウの自生地でもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7042003