100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

青竜神社
【せいりゅうじんじゃ】


日光市本町にある神社。旧村社。祭神は大海津見命。古くは青竜権現,竜神社と呼ばれた。「日光山志」によれば,空海(弘法大師)は入唐して天台山の青竜寺で修行したが,その時青竜寺の守護神に仏法東漸を祈願。帰朝後,その神を仏法守護神として山城国醍醐に勧請し,青竜権現と崇めた。空海は弘仁11年日光山を登拝し,滝尾社(現二荒山神社別宮)・寂光社(現二荒山神社摂社若子神社)などを創祀するとともに,日光山の仏法擁護のために醍醐から青竜権現を勧請したのが創祀という。江戸初期までは馬町にあり,社前には大きな池があったと伝える。その付近一帯を古くから善女神谷と呼んだのは,当社に由来するという。承応元年東照宮防火のため八王子千人同心に日光火之番が命じられ,西町火之番屋敷ができると,現在地に移転した。祈晴に霊験あらたかで,江戸期東照宮の祭礼の前には幕府が幣物を献じ祈晴祭を執行,現在でも春秋の大祭を前に,5月と10月の16日には東照宮から神職が参拝し,晴天を祈る。明治維新に際し現社名に改称,本町の氏神として崇められている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7042380