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東宮神社
【とうぐうじんじゃ】


栃木市皆川城内町にある神社。旧郷社。祭神は武甕槌命。経津主命・天児屋根命・天鈿女命を配祀する。社伝によれば,天喜元年源義家が奥州下向の際東国鎮撫のために勧請したというが,別に神護景雲年間の勧請とも,皆川氏が築城に際し,守護神として大和国の春日大社を勧請したとも伝え,創祀は明確でない。古くから信濃国の南宮,摂津国の西宮,奥州の北宮とともに日本四社の1つとして知られ,延暦年間には坂上田村麻呂が戦勝祈願をしたという伝承も残る。永享元年長沼秀宗が当社の西方城山に城を築き皆川氏を称すると,祈願所とし,皆川荘63か村の鎮守と定められた。以後皆川氏の崇敬と保護を受け,祭祀および社殿造営の費用は皆川氏が負担したといわれる。しかし天正18年皆川氏が小田原北条氏とともに滅亡すると,荒廃した。慶安年間徳川家光から5石の朱印社領が寄進されてからは隆盛となり(以上,旧県史3),寛政3年社殿を造営した(現存)。明治10年郷社に列格。例祭は5月14日,11月23日。備前長船祐定銘の刀を所蔵する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7042731