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鷲子山上神社
【とりのこさんじょうじんじゃ】


那須郡馬頭町矢又にある神社。旧郷社。祭神は天日鷲命。大己貴命・少彦名命を配祀する。茨城県境の,標高454mの鷲子山頂に所在する。社伝によれば,平城天皇の大同2年正月宝珠上人が朝日岳に奉祀したのが創祀で,その後火災により現在地に移したという。源頼朝の崇敬を受け,建久年間には社殿が造営され,宮殿修理料として銭15貫文を奉納。また建保2年に源実朝も銭を献納した。近世になると,慶安元年10月徳川家光から常陸国鷲子村に10石,那須郡矢又村に10石の社領と除地100石が認められ,社中山林竹木諸役が免除された(旧県史3)。社殿は天文21年,元亀2年,同4年,寛保3年に再建修復されたと伝える。現在の本殿は天明年間の再建といわれる。下野国15か村の修験総社で,聖護院系統に属し,伍智院が別当として奉仕したと伝える。明治初期郷社に列格。例祭は4月17日,旧10月16日。境内地は約50haで,内約2haが原生林。植物分布上,南方系と北方系の接点として知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7042838