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日光国立公園
【にっこうこくりつこうえん】


栃木・群馬・新潟・福島の4県にまたがり,本県内では日光市・今市市・矢板市・黒磯市,塩谷郡藤原町・塩谷町・栗山村,上都賀郡足尾町,那須郡那須町・塩原町の4市5町1村にわたる国立公園。総面積約14万700ha。県内面積10万4,039haで,全面積の73.9%を占め,当公園の大部分は本県内に存在する。国立公園指定は昭和9年で,当初日光・尾瀬地区のみであったが,同25年9月に区域拡張がなされ,藤原・栗山・塩原・那須の4地区が含まれてほぼ現在の範囲となった。県北西部の山岳部,標高2,000mを超す高山を配置する那須火山帯を含み男体山(2,484m)・白根山(2,578m)を中心とする日光火山群,鶏頂山(1,766m)・釈迦ケ岳(1,795m)を中心とする高原火山群,茶臼岳(1,898m)・三本槍岳(1,917m)などからなる那須火山群の3火山群を中心とする。この間に霧降高原・八方ケ原・那須高原などの高原が位置し,鬼怒(きぬ)川・那珂川の2大河川の源流となっている。また中禅寺湖・湯ノ湖などの火山性湖沼群,華厳滝などの瀑布群を持ち,見事な景観を示す森林帯や高山植物が分布する。さらに湧出量豊富な温泉群を持つ。完備された自然の配置に,東照宮・輪王寺を中心とする日光の史跡・美術・工芸品などの文化の妙味を加えて観光資源として高い価値を生んでいる。自然研究,自然探勝,レクリエーション,登山,キャンプ,休養,文化財・社寺探訪など当公園の利用は多岐にわたり,四季を問わず多くの観光客を集め,国際的観光地として広く世界に知られている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7043135