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乃木神社
【のぎじんじゃ】


那須郡西那須野町石林にある神社。旧県社。祭神は乃木希典。乃木静子を配祀する。陸軍大将乃木希典は嘉永2年長府藩士の三男として生まれた。藩校明倫館に学び,戊辰戦争,萩の乱,西南戦争に参加。連隊長,師団長を歴任し,明治19年ドイツへ留学,帰国後一時退役し,当地に農家風の別荘を建て半農生活を営んだ。のち日清戦争で現役に復し,台湾総督を経て,日露戦争では第3軍司令官として旅順を攻撃,大きな犠牲を払った末陥落させた。戦後軍事参議官,学習院長となったが,明治45年の明治天皇崩御に際し,大葬当日自邸で静子夫人とともに殉死した。当地の農民はその霊を士徳の神とし,狩野,西那須野,大田原,金田,東那須野の有志が謀り,大正3年乃木神社建立を出願,同5年3月社殿が竣功,4月に鎮魂祭を行った。同7年12月静子夫人を配祀した。例祭は9月13日。別荘は乃木希典那須野旧宅として県史跡に指定され,質素な生活の一面を知りうる農耕具などが保存されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7043205