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八幡宮
【はちまんぐう】


那須郡烏山町宮原にある神社。旧郷社。祭神は誉田別尊。宮原八幡宮が通称。社伝によれば,延暦14年坂上田村麻呂が,東夷征討に際してその戦勝祈願のために宇佐八幡宮神職斎藤左衛門太夫宗隆に命じて,数千の鳥が舞い下りた筑紫山に勧請し,筑紫山八幡宮と称したのが創祀という。応永年間に那須氏の一族沢村五郎資重が烏山に築城すると,筑紫山はその城地となったので,琵琶原(現在地)に遷座した。琵琶原は三方を那珂川に囲まれ,地形が琵琶の形をしていることから名付けられたが,当社が遷座してからは宮原と呼ばれ,以来宮原八幡宮の名称が生まれたと伝える。烏山城主那須氏の崇敬を受け,近世になって城主が替っても,歴代城主は城の守護神として5石の社領を寄進し,藩領の総社であった(以上,旧県史3)。明治6年郷社に列格。例祭は9月15日で,観世流太々神楽が奉納される。明和5年に奉納された境内の石灯籠には江戸紙仲間の名が見え,烏山和紙の江戸進出とともに,紙商人の崇敬を示すものである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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