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報徳二宮神社
【ほうとくにのみやじんじゃ】


今市市今市にある神社。旧県社。祭神は二宮尊徳命。二宮尊行・富田高慶を配祀する。二宮尊徳は天明7年相模国足柄下郡栢山村(小田原市)に生まれた。酒匂川の氾濫で没落した一家を再興し,小田原藩の家政取立てに任ぜられて手腕を発揮するなど,農政家として頭角を現わした。老中水野忠邦は尊徳を幕府の普請役格に登用,嘉永6年より日光神領89か村の復興・開発に従事させた。彼は今市に報徳役所を設けて約3年間没頭したが,安政3年10月20日,志なかばにして70歳で没した。墓は当社の背後にあり県史跡。明治24年政府は尊徳の功績を賞して従四位を追贈し,これを契機に同26年神社造営に着手,同30年社殿が竣工した。同31年に2代目尊行,高弟富田高慶を合祀,同33年県社に列した。境内の報徳文庫には尊徳の遺書9,000余巻を筆写した2,500冊の書籍のほか,多くの遺品が保存されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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