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前日光県立自然公園
【まえにっこうけんりつしぜんこうえん】


鹿沼市,上都賀郡足尾町・粟野町にまたがる県立自然公園。日光国立公園の南に続く標高1,200m前後の広大な高原地帯。昭和30年3月指定。面積1万982ha。傾動地塊としての特色を示す足尾山地北部の細尾峠から南に夕日岳(1,526m),横根山(1,375m),石裂山(879m)を経て粕尾峠に至る約10kmの山稜を中心とする。高原には稜線を利用するハイキングコースがあり,四季の変化に富む山容は美しく,また,日光の歴史と関係の深い遺跡や社寺が残る。高原の中央東側山麓に古峰神社があり,日本武尊を祭神とし防火・海上安全など災害よけの守護神として古くから関東・東北の各地に多くの信者をもつ。深山巴ノ宿と称する神社の奥院は勝道上人の日光開山に先立つ修行地といわれる。南東部に位置する石裂山は岩峰がそそり立ち,鹿沼市側に加蘇山神社,粟野町側に賀蘇山神社があり,ともに勝道上人によって開かれたという。自然探求やキャンプ以外に古い信仰の残る個性ある公園で,春の新緑,ツツジの群落,秋の紅葉など豊かな自然に恵まれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7043679