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生品神社
【いくしなじんじゃ】


新田郡新田町市野井にある神社。旧県社。祭神は大穴牟遅命ほか24柱。「上野国神名帳」に従三位生階明神と見える(総社神社蔵/県史資料編6)。伝説によると,豊城入彦命が新田地方の開拓にあたり,その鎮護のために大穴牟遅命を祀り生階明神と称したという。また「上野国志」は生品旧縁起によるととして,平将門の乱の後,将門を武蔵国に祀り神田明神とし,将門の弟の将頼を上州に祀って生品明神と称したとある。天喜年間に源義家は奥州征討の時当社に戦勝を祈願したという。「太平記」に新田義貞が鎌倉を攻めるに当たり,元弘3年5月8日に「生品明神ノ御前ニテ旗ヲ挙,綸旨ヲ披テ三度是ヲ拝シ,笠懸野へ打出ラル」とあり戦勝を祈願した。この近くには義貞挙兵にちなんだ御旗塚・起請塚・床几塚などがある。明治初年県社に列格。昭和9年に新田義貞挙兵伝説地として国史跡になり,5月8日は大祭日で鏑矢祭が催され,鎌倉の方に向かって矢が放される。なお,この地域に生品神社が7社ある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7044430